「会長就任のあいさつ」

 
 (一財)長崎県剣道連盟会長 灰谷達明
 

このたび、令和4年6月開催の県剣道連盟理事会において当連盟の会長(代表理事)として選任されましたので、ごあいさつならびに所信を表明したいと存じます。

剣道連盟の埋事歴は20年間に及び、この間の歴代会長の人間性や卓越した見識に触れることで多くの示唆や教示を賜り、得ることは“山のごとし”ですが、私自身は先達に較べるものなど何一つございません。

 然しながら、何事に対しても探求心と向上心を携えて積極的に立ち向かっていきたいと念願しており、恩師から授かった“ 人生意気に感ず ”を座右の銘として進む覚悟です。

 ところで、剣道界を取り巻く状況は決して楽観できるものではなく、種々の問題が顕在化しつつあります。

 

@    昭和50年代の剣道人口は凡そ400万人と言われておりましたが、現在はその3分の1程度ではないかと思われます。剣道修行の入り口たる少年剣道指導者の皆様との連携は喫緊の課題と認識するところです。

 

A    未だ偏った師弟関係の解釈によるトップダウンやパワーハラスメントの風潮が一部残存しているように感じられます。私自身も含め認識を変革していきます。

 

B    優れた伝統文化たる剣道・居合道・杖道の三道を衰退させることのなきよう健全財政を目指し多面的取り組みを検討しています。

 

C    社会全体の世界観や倫理観が大きなうねりとなってスタンダード化される中、全剣連でも大きく舵をとりつつあるように思います。コンプライアンス遵守、組織内ガバナンス、ジェンダー平等、SDGsの流れ等々剣道界においても看過できるものではなく、これらの精神を受容しつつ、古き良き民族の文化と融合させていく工夫が必要となるでしょう。   


以上@-Cの問題については、私なりの具体的ビジョンも想定しておりますので、皆様とともに情報や問題点を共有しながら一歩ずつ前進していきたいものです。

 居合道部会や杖道部会の皆様、道場連盟や学校剣道連盟の皆様とも一層の連携を深め、共に前進していきたいものです。喜ばしいことに、近年強化委員会や普及委員会の努力の結果、全国規模の成果を挙げるなど、明るい展望が開かれつつあります。

 困難な課題が指摘される中、これらに敢然と立ち向かう姿は、剣道の本義であると信じるところでございます。皆様のご指導ご協力を強く念願いたしまして、就任のごあいさつとさせていただきます。