【H29年度中央受審者講習会報告】
平成30年2月18日(日)長崎県立総合体育館(サブアリーナ)において中央受審査者講習会
(六段、七段、八段)が開催されました。模擬審査は六段、七段、八段に分かれ、4人1組で
午前午後に分かれ行われました。また、六段受審者は午後から日本剣道形がありました。
中央審査本番と同様に模擬審査が行われ、受審者全員が真剣眼差しで取り組みました。
班毎に講師の先生方より指導があり、午前の部、午後の部が終わった時点でグループに分かれ、
アドバイスがあり、受講者にとって有意義な講習会でした。
段位審査と教士号・錬士号審査の受講がありました。
受講者: 八段受56名、七段 38名 六段33名 八段講師10名 講師補助6名
県連役員 3名 計146名
剣道講話内容
講師:長崎県剣道連盟理事 灰谷達明 剣道教士八段
「離見の見」は剣道にも通じるところがある。世阿弥が能楽論書「花鏡」で述べた言葉で
演者が自らの身体を離れた客観的な目線をもち、あらゆる方向から自身の演技を見る意識の
ことを表す。反対に、自己中心的な狭い見方は「我見(がけん)」といい、これによって自己
満足に陥ることを厳しく戒めている。現在でも剣道などの武道や日本の伝統文化全ての演技に
あてはまることとして強く意識されている。
五事とは 「貌、言、視、聴、思」
これは、日本の陽明学の祖といわれる近江聖人中江藤樹の大切な教えの一つです。
意味は、普段の生活やまわりの人々との交わりの中で、
「貌」なごやかな顔つきをする
「言」思いやりのある言葉で話しかける
「視」澄んだ目で物事を見つめめる
「聴」耳を傾けて人話を聴く
「思」まごころをこめて相手のことを思いやる
これが人が生まれながらにして持っている正しい心を高める道であるということです。
剣道や私達の生活の中でも、いつの時代でも大切で普遍的な言葉だと思います。
新陰流の「三磨の位で師を探し求めよ」という訓えがあります。いかに恵まれた環境で
毎日稽古が可能だったとしても、目的意識に欠けたものであれば、体の運用や竹刀操作の
技術は維持向上しても、相手を突き破り自分の志を示すような心・気・力一致の技前を身に
つけるのは難しい。
麻畑に蓬を植えると真上に伸びていく。本来蓬は横に広がるが、麻に負けずと真上に伸びる
という譬え。昇段審査の是非は目標をもって切磋琢磨することが達成感を得る人間として成長
の証とも言える。「目標が高ければ、稽古が苦しいとは思わない」
開会式 | 受講生代表 清水美作剣道教士七段(佐世保) |
講師:長崎県剣道連盟理事 灰谷達明 剣道教士八段 | 講師:長崎県剣道連盟理事 灰谷達明 剣道教士八段 |
熱心に講話を聞く受講生(1) | 熱心に講話を聞く受講生(2) |
八段受審者(1) | 八段受審者(2) |
八段受審者(3) | 八段受審者(4) |
個別指導を受ける受審者 | 個別指導を受ける受審者 |
六段受審者(1)日本剣道形 | 六段受審者(2) 日本剣道形 |
稽古会 (1) | 稽古会 (2) |
教士八段 稽古会 (1) | 教士八段 稽古会 (2) |
範士八段 稽古会 (3) | 教士八段 稽古会 (4) |
教士八段 稽古会 (5) | 教士八段 稽古会 (6) |
(取材・HP編集:広報委員 )