居合道は日本刀(初心者は模擬刀)を用いた武道であり、その起源は古く室町時代にまでさかのぼることができます。武家時代における居合道は武士のたしなみとして修練されたものですが、現在の居合道は「剣の理法の修練による人間形成の道」すなわち人間修養の道として行われています
居合道は剣道のように実際に戦う敵がいるのではなく、自らが仮想する敵に対するもので、仮想する敵を仮想敵と呼びます。
それらの流派を超えて、居合道には数多くの流派が今日にいたるまで伝えられています。諸流派間の交流を計り、剣道を学ぶ人のためにも、主要な流派の業のエッセンスを集めた全日本剣道連盟居合12本が制定され、昔からの古流と共に学ばれています。
全剣連居合 12本
一本目 前
二本目 後ろ
三本目 受け流し
四本目 柄当て
五本目 袈裟切り
六本目 諸手突き
七本目 三方切り
八本目 顔面当て
九本目 添え手突き
十本目 四方切り
十一本目 総切り
十二本目 抜き打ち
現存する主要な居合道 諸流派
居合道諸流派(一部)
神夢想林崎流
無双直伝英信流
長谷川英信流
大森流
伯耆流
夢想神伝重信流
夢想神伝流
田宮流
無外流
関口流
香取神道流
神道無念流
新陰流
水鴎流
警視流
新当流
系図
初代 林崎甚助重信
二代 田宮平兵衛業正(成政、重正、重政ともいわれている。田宮流の開祖)
三代 長野無楽斎槿露(無楽流を創始し、会津藩に伝承)
四代 百々軍兵衛光重
五代 蟻川正左衛門宗続
六代 万野団右衛門信定
七代 長谷川主税助英信(土佐の人、長谷川英信流を創始)
八代 荒井勢哲清信
九代 林六太夫守正(神影流大森六郎左右衛門正光の大森流を加える)
十代 林安太夫政朝
十一代 大黒元右衛門清勝
**** 以後二派に分派する****
谷村派 下村派
十二代 林益之丞政誠 十二代 松吉貞助久盛
十三代 依田万蔵敬勝 十三代 山川久蔵幸雄
十四代 林弥太夫政敬 十四代 下村茂市定政
十五代 谷村亀之丞自雄 十五代 細川義昌
十六代 後藤孫兵衛正亮 十六代 中山博道
十七代 大江正路
十八代 森本兎久身
(参考)十七代大江正路から以下に伝わるのが「無双直伝英信流」の系譜
十八代 穂岐山波雄
十九代 福井春政
二十代 河野百錬