謹んで新春のお喜びを申し上げます。

旧年中は当剣連の運営につきまして、ご支援、ご協力を頂きまして誠に有難うございました。本年も昨年同様よろしくお願い申し上げます。

さて、当剣連は各協会との信頼の絆を深めながら、所期の目的を遂行し、新しい年を迎えることができました。                  

昨年を振り返ってみますと、一昨年のような寄附行為第37条「会費の徴収」が決定・実行に移されるような大きな動きはありませんでしたが、県内の市町村合併に伴う継続審議中の組織再編成問題が、徐々に解決の方向に向かっております。これも19年度中には解決すべく総務委員会で鋭意検討されているところです。

 各種の剣道大会では、まず全日本東西対抗試合に長崎県出身者が5名出場。

《副将》藤原崇郎八段(広島) 《13将》片山倉則八段(長崎) 

《14将》安永宗司八段(静岡) 《15将》香田郡秀八段(茨城)

《26将》梅田福一郎七段(長崎)

5名共見事な試合を展開、全員勝利すると共に、藤原八段が最優秀選手賞、安永八段が優秀試合賞を受賞されました。

全国税関大会において長崎税関が団体第3位、全国矯正管区大会でも諌早刑務所が団体第3位、城戸選手が個人優勝しました。

高校勢では、玉竜旗大会において島原高校・男子が団体第3位、高校総合体育大会女子個人戦において西陵高校・原口理恵子選手が見事優勝しました。

続いて中学では、全国剣道道場連盟主催による女子大会個人戦において、西町剣友会出身の横尾由布子選手が優勝の栄冠に輝いています。

昨年最後の朗報は、長崎県に新しい八段が誕生したことです。大村の猪股弘先生が、11月東京での八段審査会において見事難関を突破されました。誠におめでとうございます。以上の方々のますますのご活躍を期待いたします。

講習会等は各種専門委員会との緊密な連携のもと実施しているところですが、その成果は徐々にではありますが上がってきているものと確信しております。しかし、中堅の指導者でも未受講者が多く、既受講者との間に隔たりが見られます。特に日本剣道形は、審査会において受審者が「形」で不合格というのは、正確に伝授できる指導者が少ないからだと思います。どうか【剣道】をより良くするために、ひとりでも多く受講され、立派な指導者となられることを希望します。

当剣連は、これらの講習等により、資質の向上を図り「高い水準の剣道」の育成と、「各層への剣道普及」に努め、活力に満ちた剣道界の実現を目指していかなければならないと思っております。

当剣連では、さまざまな改革が行われ、また求められています。全剣連とは緊密な連携を保ちながら、全剣連の指導や流れを待つばかりでなく、一歩進めて県剣連が全国に先駆けてやれることはないか、組織の面でも、県剣道界の質の向上についても、「変えなければならないもの」「変えてはならないもの」をしっかり見定めて実行していきたいものと思っております。

最後になりましたが、(財)長崎県剣道連盟においては、その公益的性格を念頭におき、社会への理解と信頼を高めながら、剣道の愛好者を増やし、強く美しい気品ある剣士を一人でも多く育て、【剣道】の発展を図るよう取り組んでまいります。

この一年が皆様方にとって良き年なりますよう祈念して年頭のご挨拶といたします。

 
「平成19年 新春の所感」         

(財)長崎県剣道連盟 理事長 馬場 勇司
  「剣報長崎」第26号 平成19年 1月 より